林 由紀子展 銅版蔵書票集「プシュケの震える翅」出版記念




林 由紀子 展 銅版画蔵書票集「プシュケの震える翅」出版記念

2010年10月13日(水)− 10月24日(日)11時~19時 (日曜祝日は17:00迄) 月曜休廊 


家在廊日 10/13・10/14・10/23・10/24

林 由紀子さんは1958年東京生まれ、イラストレーターでは飽き足らなくなっていた36歳から銅版画では最も古い、15世紀ごろからヨーロッパで確立した技法「エングレーヴィング」を始めました。「エングレーヴィング」は、銅版のうえをビュランという固い刃で線を彫り、そこにインクをつめて摺る銅版画です。ビュランを研ぐところから勉強をはじめ、15年を経て、今年124点が収録された銅版画蔵書票集「プシュケの震える翅」が出版されました。優雅な線で描かれる清らかなロマンティシズムは好評を得ています。
エングレーヴィングの作品の多くはヨーロッパでは古くから書物の挿絵や、蔵書票となって書物を味わい深いものにします。
林さんは古典的なヨーロッパの藝術に興味をもっており、特に北方ルネッサンスの文学や絵画の伝統が林さん独自の造形で作品に込められています。自宅の庭で花のスケッチをたえず沢山描いていますが、これらが作品になると、物語をもって女性や動物と一緒に描かれます。
このたびは、蔵書票、ペン画 花のスケッチなど60点余が出品される、大阪に於ける最大の展示になります。

(蔵書票とは・・・本の所蔵者を示すため、表紙裏に張る小さなカードのこと。絵と文字を組み
合わせて、主に版画の技法を用いる。小さく、精緻で美しいことから「紙の宝石」とも呼ばれている。)

展覧会 会場風景

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 蝶 ペン画 13.5×10.0cm

hayashi05.JPG「幻の獣たち」シリーズ 10点
hayashi02.JPGアンティークトランクにも蔵書票が沢山

品紹介(会場に額装35点、シート104点の作品を展示しております)

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1.幻の獣たち Ⅵ (サフラン) 2010  銅版画・手彩色 12.5×6.5cm
2.春を待つクリスマスローズ   2010  銅版画・手彩色  14.8×9.2cm
3.薔薇の花園  2007  銅版画・手彩色     9.2×14.8cm
4.砂時計とスフィンクス  2010  鉛筆画  45.5×30.5cm

林 由紀子さんの銅版蔵書票集『プシュケの震える翅』
展覧会会場にて会期中特別価格(3,675円税込み)で販売しております。

林由紀子 銅版蔵書票集 『プシュケの震える翅』普及版
赤表紙・白表紙の2種
A4判上製丸背本、硬質ビニールカバー装、本文糸かがり綴じ、
カラー32頁、モノクロ64頁、印刷見返し、掲載蔵書票図版カラー20点、
モノクロ104点、蔵書票以外のカット7点(すべて本書のための描き下ろし)を収載
見返しに著者による装飾画を印刷するほか、本文のほぼ全頁に著者による
装飾枠を印刷。蔵書票リスト、票主索引完備
すべての記事について、英文を併載
価格3,990円(税込み)刊行2010年7月1日